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C2Cコンテナ EtherNet/IP
最終更新日:2023/12/20 
 概要
EtherNet/IP(Ethernet Industrial Protocol) は、CIP(Common Industrial Protocol)制御用通信プロトコルに標準Ethernetを適用したプロトコルです。
一般的な通信仕様は、標準のイーサネットと同じですが、CIPを使用していることにより、異なるネットワーク間でもシームレスに通信が可能です。

C2CコンテナEIPC(EtherNet/IP for C2C) を導入することで、Edgeタグを介してコントローラ間のデータ入出力が容易に実現できます。
 仕様
C2Cコンテナ EIPC固有の仕様は以下の通りです。
動作プラットフォーム 工業用PC
Hilscher製 CIFX 50-RE通信ボードを使用
基本ソフト Hilscher cifXDriver for Windows 2.6.1.0以降
Hilscher cifXDriver for INtime 2.3.0.0以降
Ethernet/IP スキャナファームウェアCifxeim.nxf
(v2.11.0.3)
データ更新タイミング 1ミリ秒周期~65,500ミリ秒周期
デフォルト1ミリ秒
※使用タグ数によってデータ更新が遅れる場合があります。
仮想I/Oスペース
データの読み書きはEdge EIPC I/O ポートと呼ばれる仮想I/Oスペースアドレスにアクセスします。対象のアドレスは、RT-edgeタグを定義する際に、書式に従ってAddressプロパティにEdge EIPC I/O ポートの仮想メモリ空間のアドレスを与えることで、通信の確立とデータ交換の対象となります。Edge EIPC I/O ポートの詳細は次の通りです。

Edge EIPC I/O ポートは下記の領域で構成されます。
仮想I/Oスペースは下記の領域で構成されます。
●	出力領域 A	- 範囲: 0x0000 ~ 0x003F
●	出力領域 B	- 範囲: 0x0040 ~ 0x16BF
●	入力領域 A	- 範囲: 0x16C0 ~ 0x16FF
●	入力領域 B	- 範囲: 0x1700 ~ 0x2D7F
●	情報領域	- 範囲: 0x3000 ~ 0x30A4
●	統計情報	- 範囲: 0x4000 ~ 0x4027
仮想I/Oスペース 構成

注意
出力領域Aおよび入力領域AはExplicit通信用の予約領域となっています。
現バージョンでは、通信ボードのファームウェアがExplicit通信に非対応のため、本領域への読み込み/書き込みはできません。

<情報領域について>
【範囲:0x4000 ~ 0x4027】

この情報領域には、接続ステータスやAPIのコール回数、最終エラーコードデータ等が格納されています。
アドレス 説明 サイズ(byte)
0x4000 通信ステータス (0:未通信/通信異常 1:通信正常) 4
0x4004 Initコール回数 4
0x4008 Openコール回数 4
0x400C Closeコール回数 4
0x4010 Readコール回数 4
0x4014 Writeコール回数 4
0x4018 最終エラーコード情報 4

■ 情報領域
【範囲:0x3000~0x30A4】

この情報領域にはオープン済みの接続チャンネル情報が格納されています。
情報領域

情報領域のデータ内容は以下の通りです。
アドレス 説明 サイズ(byte)
0x00 通信ボード名 16
0x10 通信ボード エイリアス番号 16
0x20 デバイス番号 4
0x24 シリアルナンバー 4
0x28 ファームウェア メジャーVer. 2
0x2A ファームウェア マイナーVer. 2
0x2C ファームウェア ビルド番号 2
0x2E ファームウェア リビジョン番号 2
0x30 ファームウェア名 長さ 1
0x31 ファームウェア名 63
0x70 ファームウェア ビルド年 2
0x72 ファームウェア ビルド月 1
0x73 ファームウェア ビルド日 1
0x74 通信チャンネルエラーコード 4
0x78 オープン回数 4
0x7C 通信パケット 送信成功回数 4
0x80 通信パケット 受信成功回数 4
0x84 システム予約 使用不可 4
0x88 入力領域番号 4
0x8C 出力領域番号 4
0x90 システム予約 使用不可 4
0x94 システム予約 使用不可 4
0x98 システム予約 使用不可 4
0x9C システム予約 使用不可 4
0xA0 システム予約 使用不可 4
<TagのAddress登録>
Edge EIPC I/O ポートをタグのAddressに指定します。
フォーマットは以下の通りです。

Address=”EIPC/オフセット”
TagのAddress登録
入力タグ指定
Edgeタグを宣言する際に、入力対象のアドレス定義をAddressプロパティに与えます。そして、TagRef_INブロックのTagRefアイテムに列挙することで、通信によるデータリフレッシュの対象となります。これによりPLC等の接続機器のデータがRT-edgeに読み出されます。以下はEtherNet/IPプロトコルを用いた入力タグの例です。

入力タグ指定
出力タグ指定
Edgeタグを宣言する際に、出力対象のアドレス定義をAddressプロパティに与えます。そして、TagRef_OUTブロックのTagRefアイテムに列挙することで、通信によるデータリフレッシュの対象となります。これによりRT-edgeのデータがPLC等の接続機器に書きこまれます。以下はEtherNet/IPプロトコルを用いた出力タグの例です。

出力タグ指定
 サンプルシステム
サンプルシステム構成
C2CコンテナEIPCの動作を解説するためのサンプルシステム構成を以下のように定義します。
サンプルシステム構成
機器 項目 設定値・型式
Edgeコントローラ Hilscher製 CIFX 50-RE通信ボード 使用
チャンネル番号 ch0
他コントローラ Hilscher製 CIFX 50-RE通信ボード 使用
チャンネル番号 ch0

RT-edge C2Cコンテナ EIPCに関する設定は、コンテナ定義XMLに記述することができます。
タグ名 説明
SERVICE.EIPC.rwapi_timeout 100 データ読み書き タイムアウト時間[ms]
SERVICE.EIPC.stateapi_timeout 100 通信チャンネルオープン タイムアウト時間[ms]
SERVICE.EIPC.channelNo 0 通信に利用するチャンネル番号を指定します。
(ドライバの仕様により現状”ch0”のみサポート)
RT-edge C2Cコンテナ EIPC設定
データタグの定義
Edgeタグのデータリフレッシュに関する設定は、コンテナ定義XMLに記述することができます。
Edgeタグ名 アクセス方向 説明 Edge I/O
ポート アドレス
メモリ オフセット
C2CETest0040 読み込み 書き込みテスト用変数 EIPC/16#0x0040 OUTPUT B 0
C2CETest1700 書き込み 読み込みテスト用変数 EIPC/16#0x1700 INPUT B 0
データタグの定義
動作の確認
RT-Edge標準のオブジェクトブラウザツールを用いると、Edgeタグの値変化をダイナミックに参照できます。
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