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挙動監視機能

挙動監視機能とは制御対象の映像や音声、制御プログラムにてアクセスする外部入出力や、内部変数を監視し、範囲超過、外部イベント、周期的実行等、定義された条件によりイベント検知を行い、ユーザーが開発する制御ロジックによるエラー処理や条件分岐処理、既定の映像、音声の再生、データ保存、メール通知等のアクションを実行する機能です。
保存した挙動データは、イベント検知時の動作状態確認や、それに起因するトラブルの原因分析に活用できます。

1．制御対象と制御コントローラの挙動監視

挙動監視は、「監視」「イベント検知」「アクション」の３つの流れで行われます。

①コントローラに接続されたカメラやマイクを使用して、制御対象の画像や音声、コントローラの入出力信号、内部変数、制御設定値などの挙動を監視します。
②定周期やシーケンス制御プログラムの変数値やエラー判定結果などのイベントを検知します。
③イベント検知をきっかけに、エラー処理や挙動データの保存などのアクションを実行します。保存された挙動データは、状態の確認や分析などに活用することができます。

●実装方法

シーケンス制御プログラムの変数値などの変化や外部からのイベント検知した結果をもとに別アクションとしてタスクでエラー処理や挙動監視FBを呼び出すことで採取した挙動データの保存などを行います。

●挙動監視記録デバイス

	外部入力/出力信号アプリケーションデータ	動画	静止画	マイクロホン
記録データ内容	制御に使用するI/O情報、リレーや接点、設定データなどの変数値	接続したカメラで取得した装置の動作状況や装置周辺の状態		制御対象設備、装置の動作音や周辺の音
記録方法	ファンクションブロック
記録モード(※1)	常時/プレトリガー(※2)	ファンクションブロック	タイマー/トリガー	常時/プレトリガー(※2)
ファイル出力先(※1)	ネットワーク、リムーバブルメディア
記録デバイス	-	Windowsのデバイスとして認識されるカメラ・マイク
記録デバイス数	-	4台		4台
表示・再生可能ツール	Excelやテキストなど	Windowsに標準でインストールされているメディア再生ツールなど

※1…表に記載されている値はデフォルト値です。値は設定ファイルにて変更可能です。
また記録するデータ数は出力先のデバイス容量に依存します。
※2…トリガー(イベント)前後最大各15秒間のデータを出力します。

1.1. イベント検知例

①センサー検知
センサーからの信号を使用して画像データを保存し、異常が発生した場合にはその状況を動画で確認することができます。
②閾値検知
温度、流体、電圧、電流、回転、濃度、速度、振動などのパラメーターが閾値範囲外になった場合に異常検知を行い、それに基づいて動画を保存する機能です。
③定周期
定期的に情報を保存します。
問題となる条件が不明な場合や時間経過とともに状態の変化を画像で記録したい場合に利用することができます。

1.2. 保存した挙動データ活用例

※挙動監視は、動画や画像、音声をデータとして保存する機能を提供しますが、データを利用して判定、分析、解析を行うのはユーザー側で行う必要があります。

①映像データを利用した監視
不良品検知、侵入検知、異物検知、完成品比較、色比較、形比較
画像データを上記解析アプリケーションに連携し結果に応じて、動画を保存、ラインの動作を制御する。
②アナログ計器や７セグメント表示器のデジタル化
アナログ計器や7セグメント表示器をカメラで撮影し、それによって生成される動画や画像データから針が示す値をデジタル化するアプリケーションと連携します。
デジタル化された値は、閾値の判定やログとして保存することができます。
③異音検知
音声データを音声解析アプリケーションへ連携し結果に応じて、動画の保存を行う。
④リモート監視
遠隔からの制御盤のメーター類をWEBで監視する。

2. 使用可能デバイス

2.1. 録画・静止画に使用可能なデバイス

市販されているウェブカメラ、インターネットカメラ（Network Camera）、ビデオキャプチャカードなどのWindowsでカメラとして認識されるデバイスが利用できます。

2.2. 音声録音に使用可能なデバイス

市販されている内蔵マイク、USBマイク、ワイヤレスマイクなどのWindowsでマイクとして認識されるデバイスが利用できます。

3. 機能一覧

3.1. 動画保存

機能一覧
1	常時記録	常時動画を保存します。
2	常時記録＆プレトリガー記録	常時またはプレトリガーで動画を保存します。
3	プレトリガー記録	プレトリガーで動画を保存します。
4	使用カメラ設定	最大4台のカメラが使用可能です。
5	プレトリガー記録時の収集期間設定	プレトリガー記録時の収集期間を設定します。
6	トリガーオフセット設定	トリガーオフセット（トリガーを受けてから動画を保存開始するまでの時間）を設定します。
7	動画保存状態	動画の保存状態（保存中、保存成功、保存失敗）を表示します。
8	動画保存エラーコード	動画の保存失敗時のエラーコードを表示します。
9	解像度設定	動画ファイルの解像度を設定します。
10	動画情報設定	動画ファイルに撮影日や撮影場所などを設定します。
11	トリガー発生設定	トリガー発生した状況が分かるように赤枠で設定します。
12	ログ出力設定	動画ファイル保存時のログを出力します。
13	常時記録設定	常時記録で保存するファイル名、ファイルパス、記録秒数を設定します。
14	プレトリガー記録設定	プレトリガー記録で保存するファイル名、ファイルパスを設定します。

3.2. 静止画保存

機能一覧
1	タイマー記録	指定周期（タイマー）で静止画を保存します。
2	タイマー記録＆プレトリガー記録	タイマーまたはプレトリガーで静止画を保存します。
3	プレトリガー記録	プレトリガーで静止画を保存します。
4	使用カメラ設定	最大4台のカメラが使用可能です。
5	タイマー設定	静止画の保存周期を設定します。
6	プレトリガー記録時の保存画像枚数設定	プレトリガー記録時の保存画像枚数を設定します。
7	トリガーオフセット設定	トリガーオフセット（トリガーを受けてから静止画を保存開始するまでの時間）を設定します。
8	静止画保存状態	静止画の保存状態（保存中、保存成功、保存失敗）を表示します。
9	静止画保存エラーコード	静止画の保存失敗時のエラーコードを表示します。
10	解像度設定	静止画ファイルの解像度を設定します。
11	静止画情報設定	静止画ファイルに撮影日や撮影場所などを設定します。
12	トリガー発生設定	トリガー発生した状況が分かるように赤枠で設定します。
13	ログ出力設定	静止画ファイル保存時のログを出力します。
14	タイマー記録設定	タイマー記録で保存するファイル名、ファイルパス、記録秒数を設定します。
15	プレトリガー記録設定	プレトリガー記録で保存するファイル名、ファイルパスを設定します。

3.3. 音声保存

機能一覧
1	常時記録	常時音声を保存します。
2	常時記録＆プレトリガー記録	常時またはプレトリガーで音声を保存します。
3	プレトリガー記録	プレトリガーで音声を保存します。
4	使用マイク設定	最大4台のマイクが使用可能です。
5	プレトリガー記録時の収集期間設定	プレトリガー記録時の収集期間を設定します。
6	トリガーオフセット設定	トリガーオフセット（トリガーを受けてから音声を保存開始するまでの時間）を設定します。
7	音声保存状態	音声の保存状態（保存中、保存成功、保存失敗）を表示します。
8	音声保存エラーコード	音声の保存失敗時のエラーコードを表示します。
9	音声情報設定	音声ファイルに撮影日や撮影場所などを設定します。
10	常時記録設定	常時記録で保存するファイル名、ファイルパス、記録秒数を設定します。
11	プレトリガー記録設定	プレトリガー記録で保存するファイル名、ファイルパスを設定します。
12	ログ出力設定	音声ファイル保存時のログを出力します。

3.4. データ保存

機能一覧
1	常時記録	常時データを保存します。
2	常時記録＆プレトリガー記録	常時またはプレトリガーでデータを保存します。
3	プレトリガー記録	プレトリガーでデータを保存します。
4	プレトリガー記録時の収集期間設定	プレトリガー記録時の収集期間を設定します。
5	トリガーオフセット設定	トリガーオフセット（トリガーを受けてからデータを保存開始するまでの時間）を設定します。
6	データ保存状態	データファイル保存状態（保存中、保存成功、保存失敗）を表示します。
7	データ保存エラーコード	データファイル保存失敗時のエラーコードを表示します。
8	ログ出力設定	データファイル保存時のログを出力します。
9	常時記録設定	常時記録で保存するファイル名、ファイルパス、記録秒数を設定します。
10	プレトリガー記録設定	プレトリガー記録で保存するファイル名、ファイルパスを設定します。

4．サンプル録画画像

下記のサンプルは、出力の挙動を監視し、出力結果の異常をイベントトリガーとして使用したサンプルです。
このサンプルでは、イベントトリガーの前後5秒間ずつを録画する設定で記録したものです。

設定により下記の情報も合わせて動画に保存する事が可能です。

録画日時表示
カメラの名称表示
フレームカウント
トリガー発生時のフレーム赤枠表示

※ フレームカウント「74」がトリガーイベントタイミングになります。